Axie Infinity(アクシーインフィニティ)のトークンAXSは現在ゲーム系仮想通貨(Play to Earn)の中でもトップクラスに時価総額が高いです。
日本人の間でも最近知名度が上がってきているようなので、始めてみたいという方も多いのではないでしょうか? しかし、下記の理由で全く初心者向けではないため、始めるのであれば別のゲームをおすすめします。
・初期費用高い(少なくとも3万円)
・英語ができないと奨学金制度が利用できない
・AXSはほとんど手に入らない
・始め方が面倒
詳しく解説していきます。
初期費用が高い
Axie Infinity(アクシーインフィニティ)は初期費用が非常に高いです。最低3万円はかかります。
ゲームを始めるには、「Axie」と呼ばれるキャラが3体必要です。これは、マーケットでユーザー間で売買されていますが、それが1体100ドル(約1万円)以上になるので、3体で3万円です。
しかも、このAxieは対戦に利用するのですが、安く売られているということは弱くてあまり勝てないということなので、サクサクゲームを進めたければ最安価格帯よりも高いレベルのAxieを買う必要があるようです。

英語ができないと奨学金制度が利用できない
Axie Infinity(アクシーインフィニティ)は日本語非対応ですが、これは大半のゲーム系仮想通貨(Play to Earn)ゲームがそうなので、ある意味仕方がないとも言えます。
ただ、Axie Infinityは「スカラーシップ(奨学金)」という制度が発展していることで、英語が読めない人にはさらにハードルが上がる結果になっています。
奨学金制度について
スカラーシップ(奨学金)制度というのは、他人(主に発展途上国の人)に代わりにゲームをプレイして仮想通貨をためてもらう制度です。
先ほど紹介した通り、Axie Infinity(アクシーインフィニティ)はゲームを始めるのに最低でもAxieが3体必要で、高額なAxieの方が対戦に勝ってポイントを効率的にためることができるという仕組みです。
初期費用がかなり高額になるため、発展途上国の人には手を出しにくいです。そのため、比較的お金のある日本などの先進国の人が強いAxieを代わりに購入し、発展途上国の人に貸し出し、利益を分配するというビジネスが行われています。
Axie Infinityはこのスカラーシップ制度が発展しているのが特徴で、ゲームをプレイする用に雇った人のパフォーマンスを管理するツールまであるそうです。
奨学金制度のデメリット
スカラーシップ(奨学金)制度のやり方を解説している日本語のサイトがあったので見てみたところ、やり方を数万円で教えるというサイトもかなりあるようです。
「英語ができなくてもGoogle翻訳でできます!」というような書き方をしているサイトもありますが、英語が書けない状態で外国人と契約を結ぶのは相当大変です。
日本で仕入れた商品(アニメや漫画などが多い)を、儲けを上乗せして海外のネットショッピングサイトで販売する「せどり」というビジネスモデルがありますが、そういうビジネスでも、最初はGoogle翻訳でがんばってみるものの、ある程度軌道に乗ると限界がきて英語堪能な人を雇用するパターンが多いようです。もちろん、うまくいかなくてせどりを途中でやめる人もたくさんいます。
「サラリーマンが自分でちまちまやって収益を上げることを目標にするには初期費用が高すぎ、かといって人を雇用するのは非常に負担がかかる」というゲームなので、気軽に初めてみたい人にはおすすめしません。
AXSはほとんど手に入らない
Axie Infinity(アクシーインフィニティ)をプレイすることで入手できる仮想通貨には、AXSとSLPの2種類があります。
このうち、値段が高騰していることで有名なのは「AXS」の方です。AXSは入手するのが珍しいレアアイテム、SLPはログインボーナスで気軽配られるアイテムというようなイメージです。

チャートを見てもわかるように、AXSは右方上がりですがSLPはかなり低迷しています。
価格が高いころは、初期費用が高くても相当儲かったでしょうが、現在のレートだとそこまでお得ではないですね。
AXSの方は、販売開始時の価格は10円台でしたが、最高値は1万7,000円台まで高騰しています。なお、AXSはBybit(バイビット)の「積立ステーキング」というサービスに預け入れると年利50%も付与されるので筆者も数万円分ステーキングしていますが、すでに1,000倍以上に高騰しているので、さらに上がり幅があるかというと少し疑問な仮想通貨ではあります。

始め方が面倒
Axie Infinity(アクシーインフィニティ)は、ゲームを始める前に下記の手順が必要です。
・専用のウォレット(Ronin Wallet)作成
・Axie3体の購入
・アカウント作成とゲームダウンロード
特に、Axieの購入に手間がかかります。初心者だとどういうAxieを購入すればいいのか全く分からない状態でスタートすることになりますが、1体少なくとも1万円はかかってしまうので、適当に決めるというわけにもいきません。
他の仮想通貨系ゲームではもっと簡単に始められるものもあります。最近知名度が上がっている「ディセントラランド」というゲームであれば、一般的に使われているMetaMask(メタマスク)を接続するだけでゲームを開始できます。
まとめ
初期費用が高かったり、スカラーシップ(奨学金)制度が発達したりしていることからも、純粋にゲームを楽しむというよりは、お金儲けの道具になっているように感じます。
やはりゲームなので、ゲームとして愛されるものでなければ、なにかのはずみで暴落してしまうのではという心配もあります。
前述の通り、「サラリーマンが自分でちまちまやって収益を上げることを目標にするには初期費用が高すぎ、かといって人を雇用するのは非常に負担がかかる」というゲームなので、仮想通貨系ゲームが初めての方には、初期費用ゼロで始められるゲームをおすすめします。