Binance(バイナンス)は、口座開設してトレードするだけなら、本人確認(KYC)なしで使用できます。
しかし、KYCなしだと出金できる金額が1日あたり0.06BTCとかなり厳しくなるほか、クレジットカード入金を行ったり、仮想通貨のIEO(新規取引所公開)に参加したりすることができません。
そのため、KYCなしでも利用はできますが、口座開設と一緒にKYCも済ませておくといいでしょう。
この記事では、Binanceの口座開設方法やKYCのやり方を図解します。
Binanceの口座開設方法
Binance(バイナンス)の口座開設を行うには、まず口座開設フォームにアクセスします。
アカウント情報入力
「無料アカウント作成」と書かれたBinance口座開設フォームで、「メール」か「モバイル」かどちらかを選択し、メールアドレス(または携帯電話番号)・パスワードを入力します。

仮想通貨取引所は、不正アクセスされてしまうと仮想通貨を奪われてしまうリスクがあるので、パスワードは複雑なものにするのがおすすめです。大文字・小文字・数字・記号を組み合わせ、パスワードを長くすると安全性が高まります。
不正アクセス対策としては二段階認証もありますが、パスワードの段階でも複雑にしておくと安心です。
二段階認証とは、IDとパスワードを入力した後に、さらに認証が必要となる方式のことです。仮想通貨取引所やFX業者では、スマートフォンやPCアドレスにコードが送信され、ログインするにはそのコードを入力する必要がある方法が採用されていることが多いです。本人しか閲覧できないスマートフォンやPCアドレスを経由することで、セキュリティレベルが大幅に高まります。
必要事項を入力すると、セキュリティ認証が始まるので、パズルを完成させてください。

メールアドレス・携帯電話番号確認
アカウント登録の方法として「メール」を選んだ場合はメールアドレスに、「モバイル」を選んだ場合は携帯電話に、6桁の確認コードが送られますので、それをアカウント確認画面に入力します。

パズルのセキュリティ認証を完了させた時点で、メール送信処理は完了しているので、届かない場合は迷惑メールフォルダなどを確認してください。
「バイナンスへようこそ」という画面が表示されたら、口座開設は完了です。右上にある「ダッシュボードに移動」をクリックして、二段階認証を完了させてください。

二段階認証の設定はスキップすることもできますが、セキュリティ上とても重要なので、口座開設後すぐに設定してください。
Binanceの二段階認証の設定
口座開設後、二段階認証の設定画面が表示されるので、「Google認証」「スマホ認証(またはメール認証)」のどちらかを選択してください。
口座開設をメールアドレスで行った人は「スマホ認証」、スマホで行った人は「メール認証」が表示されます。

Google認証がおすすめとなっていますが、これは専用のアプリをインストールすることになるので、手続きが面倒です。スマホ認証・メール認証の方が手軽にできます。
しかし、安全性の面ではGoogle認証の方が高いです。スマホ認証はSMSを利用することになりますが、SMSは通信を傍受することができるそうです。メールも不正アクセスの問題があります。いずれの方法も画像付きで紹介しますので、お好きな方法を選んでください。
なお、スキップした場合は、後でマイページの「セキュリティ」から設定できます。

Google認証
iPhoneかAndroidか、デバイスに応じてアプリをダウンロードしてください。Binance(バイナンス)のページからダウンロードページに移動することもできますが、PCで操作している場合は、ストアでアプリの名称を入力して検索できます。iPhoneは「Google Authenticator」、Androidは「Google 認証システム」です。

下部の「次へ」をクリックすると、QRコードが表示されますので、アプリで読み込んでください。QRコードを読み込むと、アプリにBinanceのアカウント情報が自動で入力されるので、他の操作は必要ありません。

「次へ」をクリックすると、バックアップキーが表示されますので、指示通り保存してください。

「次へ」をクリックすると、「メール認証コード」と「Google認証コード」の入力欄が表示されます。メール認証コードは自動では送信されないので、「認証コードを取得」をクリックして登録したメールアドレス宛にコードを送信してください。「Google認証コード」は、アプリを開いたときに表示されているコードを入力します。

「Google認証を有効にする」が表示されたら、認証成功です。

ちなみに、Google認証はスマホ側の時間設定が間違っていると認証されません。BinanceのGoogle認証のやり方ページを見ると、下記の点を確認するように書かれています。このうち、特に「携帯電話の日時設定を自動にする」は手動で設定しないといけない場合があります。
- 「Google認証アプリ」がインストールされていることを確認します。
- 携帯電話とパソコンの時刻を同期させます。
- パスワードと2FAコードが正しいことを確認してください。
- 携帯電話の日時設定が「自動」になっていることを確認してください。
日時設定を自動にするには、Androidの場合、「設定」から「システム」をクリックし、「日時と時間」を選択します。そこに、「日付と時刻の自動設定」という項目があるので、それをONにします。

iPhoneの場合は、こちらのページで確認できます。
この手順でも解決しない場合は、下記の記事を参考にしてください。

スマホ認証
スマホ認証は、Google認証と比較すると設定がとても簡単です。

まず、設定画面に電話番号を入力します。国番号から入力するので、日本の「+81」が表示されているのを確認して、「090********」などの電話番号の、頭の「0」を抜いて、「90********」として入力してください。これは、国番号付きの電話番号の表示ルールです。
電話番号を入力後、「SMS認証コード」と「メール認証コード」の両方で、「認証コードを取得」をクリックし、送信されたコードを入力します。
「電話番号が有効です」が表示されると、設定は完了です。

メール認証
メール認証も同様に簡単です。

メールアドレスを入力してメール宛に確認コードを送り、同時に口座開設時に登録した電話番号でスマホ認証も行います。
Binanceの本人確認(KYC)の方法
Binance(バイナンス)では、以前はKYCなしでも1日あたり2BTC(数百万円分)を出金することができ、基本的にKYCは不要と認識されていましたが、2021年8月から、1日の出金限度額が現在の0.06BTCに引き下げられました。
仮想通貨取引所への規制が各国で厳しくなっていることが影響しているようで、Bybit(バイビット)など他の業者でもKYCは厳しくなっている傾向があります。
なので、今後は口座開設と同時にKYCを済ませておくのがおすすめです。
KYCを済ませると、このようなメリットがあります。
✔一日の出金可能額が増える
✔クレジットカード入金が可能
✔IEO(新規取引所公開)に参加可能
BinanceのKYCは3段階
Binance(バイナンス)のKYCは、KYCなし(ベーシック)、KYCレベル1(インターミディエート)、KYCレベル2(アドバンス)の3段階に分かれています。
それぞれ、1日あたりの出金限度額や提出が必要な書類が異なります。
ベーシック | インターミディエート | アドバンス | |
出金限度額 | 0.06BTC | 100BTC | 無制限 |
必要書類 | なし | 顔認証+運転免許証・パスポート・マイナンバーカードのいずれか一点 | 住所証明書 |
1日あたりの出金限度額に影響しますので、インターミディエートまでは済ませておくのがいいでしょう。
国内取引所であれば、口座開設の時点で身分証明書と住所証明書の両方が必要になるので、Binanceはそれよりもやや簡単にKYCができます。

Binanceのベーシック認証の方法
Binance(バイナンス)のインターミディエート認証を行うには、まずベーシック認証を終わらせなければいけません。
バイナンスの口座登録は、メールアドレスまたは電話番号の登録のみでできてしまうため、別途ベーシック認証で氏名・誕生日などの入力を行います。
ベーシック認証の段階では、単に情報を入力するだけで、それを証明する書類は不要です。
ベーシック認証を行うには、マイページから、「身分証明」をクリックします。

居住国を選択し、まずベーシック認証の「今すぐ確認」をクリックします。

その後、ベーシック認証の入力フォームに、氏名と誕生日を入力します。ミドルネームは空欄で構いません。入力したら、「継続する」をクリックします。

次のページに進んだら、住所を入力して「継続」を押します。

「ベーシック認証済み」と表示されたら、認証完了です。

Binanceのインターミディエート認証の方法
続いて、Binance(バイナンス)のインターミディエート認証を行います。
認証ページからインターミディエート認証の「今すぐ確認」をクリックします。

身分証明に使える書類を選択できるので、写真付きマイナンバーカード、パスポート、運転免許証のいずれかを選択し、「継続する」をクリックします。
画面の指示に従って、証明書の画像と自撮りの顔写真をアップロードします。

顔写真をアップロードし、「継続する」ボタンを押すと、すぐに動画の顔認証が始まります。国内取引所だと、準備して好きなタイミングで撮影スタートできますが、Binanceは唐突に始まるので注意してください。
動画の撮影が終わると、インターミディエート認証で必要な作業は完了です。審査に10日ほどかかるので、いつまでに審査が終わるかスケジュールが表示されます。

ちなみに、認証に失敗した場合、メールで通知されるほか、認証ページにも「認証失敗」と表示されます。

まとめ
Binance(バイナンス)は、インターミディエート認証まで行っても、国内取引所よりは手間が少ないです。
最近の規制強化により、インターミディエート認証まで終わらせなければとても使いづらい状況になっているので、口座開設と一緒に、二段階認証の設定と本人確認(KYC)を終わらせておくことをおすすめします。