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海外FX業者の仮想通貨スワップポイント確認方法

海外FX業者の仮想通貨銘柄には、FXと同様スワップポイントがつきます。この確認方法がかなりややこしいため、海外FX業者ごとに紹介します。

スワップポイントは、各海外FX業者の公式サイトに掲載されている場合もありますが、情報が古かったりそもそも掲載されていなかったりすることもあるため、MT4・MT5上で確認するのがおすすめです。

仮想通貨スワップポイントの基礎知識

まずは、すべての海外FX業者に共通する、仮想通貨銘柄のスワップポイントで知っておくべき内容をまとめました。

売りも買いもマイナス

海外FX業者の仮想通貨銘柄のスワップポイントは、売りも買いもマイナスに設定されています。つまり、ポジションを長く持てば持つほど損失になっていきます。

仮想通貨は、大暴落のリスクはありますが、長期的には右肩上がりになることが期待されている銘柄なので、買いポジションを長く持ちたいという人も多いでしょう。しかし、スワップポイントが高い海外FX業者だとこれができません。

長期保有者向けに、スワップを廃止するスワップフリーのサービスを採用する海外FX業者が出始めているので、長期保有の場合はこのような海外FX業者を選ぶのがおすすめです。スワップフリーはExness(エクスネス)が採用しています。

仮想通貨取引所のデリバティブ取引にも、スワップポイントのように付与または徴収される「資金調達率」というのがありますが、こちらは、買いまたは売りのどちらかがプラスになるので、スワップポイントよりも影響は少ないです。

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MT4・MT5では「仕様」を見る

スワップポイントは、各銘柄の「仕様」から確認できます。仕様は、気配値の銘柄名の上で右クリックをすると表示されるメニューから選択できます。

ストップレベルの確認方法

「仕様」では、スワップポイントの計算方法が3種類あり、どの種類なのかも表示されます。

・ポイント単位

・金額単位

・パーセンテージ単位

それぞれの計算方法は、下記の記事にまとめました。

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3倍スワップが金曜日の場合が多い

FXと異なり、3倍スワップは金曜日につく海外FX業者が多いです。

もちろん、3倍スワップは土日が取引不可のブローカーだけの話で、FXGTやBitterzなど、土日も取引可能なブローカーは、スワップポイントの計算は毎日です。

FXGT(サイトで確認)

仮想通貨が取引できる海外FX業者としては知名度No.1の業者です。しかし、FXGTのスワップポイントはかなり高いため、短期トレード向きのブローカーと言われています。

FXGTのスワップポイントには、「4時間おきに徴収される」という大きな特徴があります。4時間おきにしている正確な理由は不明ですが、1日分のスワップポイントを分割して請求しているということなので、夜から朝にかけての数時間ポジションを持つタイプのトレードをしている人には、朝にまとめて1日分請求される形よりはメリットがありますね。

とはいえ、ほとんどのトレーダーにとっては、日中にトレードを完結させてもスワップポイントが徴収されるので、デメリットになるでしょう。

ボーナスがとても豪華なことと、スワップポイントが高いことのバランスを判断して使うべきブローカーといえます。

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MT5からは確認できない

4時間おきに徴収される都合なのか、FXGTでは他のブローカーのようにMT5上で確認することができません。

代わりに、公式サイトの仮想通貨銘柄ページから売りスワップと買いスワップの平均を確認できます。

FXGT仮想通貨銘柄ページ

FXGTのスワップ

ビットコイン(BTC)の場合、売りスワップの平均が「-0.01296%」、買いスワップの平均が「-0.01602%」となっています。

計算方法は、その仮想通貨のレートに上記のパーセンテージをかけるだけです。

例えば、1BTC=50,000ドルのときの売りスワップは、「50,000×(-0.0001296)=6.48ドル」となります。これが4時間に1回、つまり1日に6回徴収されるので、1日のマイナス分は約4,000円ということになります。

これはあくまでFXGTが公表している平均値なので、日によってはもっと徴収されます。

Exness(スワップなし)

Exnessは、仮想通貨銘柄すべてについて、スワップが発生しません。このため、長期保有向きです。

スワップが発生しないため、FXGTと同様に、MT4・MT5上にはスワップの項目は表示されません。

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Milton Markets(ポイント単位)

Milton Markets(ミルトン)は、海外FX業者なので土日に取引不可など欠点も大きいですが、ビットコインのスプレッドが非常に狭いというメリットもあります。スワップポイントも低く、良心的といえるでしょう。

【Milton Markets】ビットコインスプレッドが最狭!FX銘柄も使いやすいMilton Markets(ミルトン)は、仮想通貨銘柄が3種類しかありませんが、ビットコイン(BTC)のスプレッドが海外FX業者の中で最も狭いというメリットがあります。土日取引できないのが大きなデメリットですが、スプレッド重視のトレーダーにはおすすめです。...
現在Milton MarketsはBTCUSDが100ドルと、非常に広いスプレッドになっています。一時的なもので元に戻る可能性があるのか、問い合わせ中です。

ポイント単位で計算

Milton Marketsは、ポイント単位での計算になり、ビットコイン(BTCUSD)で「-400」です。ポイント単位での計算は複雑ですが、下記の式で行います。これに数値を当てはめて計算すると、1BTCのスワップポイントは「0.01×(-400)×1×110=-440円」となります。

ポイントの単位(0.001や0.00001など)

×MT4・MT5上のスワップポイントの数値

×取引数量(ロット数×1ロットの通貨量)

×口座の基本通貨に変換するためのレート(必要な場合のみ)

具体的な数値の理由を説明すると、ポイントの単位というのは、簡単に説明すると小数点何桁まであるかなので、ビットコインの場合「0.01」になります。取引数量は1BTCの場合は「1」になりますね。また、BTCUSDはドル建て銘柄なので、円換算で算出するためにドル円=110円もかける必要があります。

詳しい計算方法はこの記事で解説しています。

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Titan FX(パーセンテージ)

Titan FX(タイタンFX)は、2021年に仮想通貨の取り扱いをはじめたばかりの海外FX業者ですが、銘柄の追加や約定のよさで早くも人気を集めています。

スワップポイントも、比較的計算しやすいパーセンテージ方式を採用しています。

ただし、実際にはこのパーセンテージ単位は「年間のスワップポイントのパーセンテージ」で表示されるため、通常価格レートにパーセンテージをかけた金額を「360」で割って算出します。もちろん取引数量もかけますので、まとめるとこのような式になります。

価格レート×パーセンテージ単位のスワップポイント×取引数量÷360

年率換算なので、パーセンテージ表示も数十%など高くなる場合もあります。実際のTitan FX(タイタンFX)のスワップポイントで計算してみましょう。

スワップポイント%表示

これは、ビットコイン(BTCUSD)のスワップポイントです。

現在レートが50,000ドル、取引数量が1ロット(そのまま1BTC)の場合で買いポジションのスワップポイントを計算すると、「50,000ドル×0.25×1÷360=約34.7ドル」ということになりますね。

1年は厳密にいえば365日ですが、金融の世界では360日換算のことが多いです。1か月がきっちり30日と計算すると1年で360日になるためです。FXブローカーもこのルールに従って、1年を360日で計算しているブローカーが多いです。

計算式は少しややこしいですが、ポイント単位のように、スワップ計算に使う通貨と口座の基本通貨が一致しているかしていないかを考える必要はないので、比較的計算はしやすいです。

また、銘柄の価格レートとしてどのレートを使うかも、仕様で確認できます。Titan FXは「現在価格によるパーセント表示」だったので、計算する際は現在レートを使用します。この他にも、ポジションオープン時のレートを使う場合もあります。

まとめ

海外FX業者の仮想通貨銘柄のスワップポイントは、わかりにくい上にかなり高い金額を取られてしまうこともあります。

計算方法は複雑ですが、しっかりスワップポイントの水準を把握しておくことをおすすめします。

複雑な計算をするのがめんどうな人は、デモ口座で予定している数量のポジションを持って1日待ってみるという方法もあります。デモ口座とリアル口座の設定は、おそらく手動でそれぞれ設定されているので、まれに間違っていることもあるのですが、ほとんどの海外FX業者では、リアル口座と同じ取引環境が再現されています。

仮想通貨取引に向いている海外FX業者については、この記事でまとめていますので、参考にしてください。

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