MT5では「複数銘柄」「複数時間足」でバックテストができると言われていますが、EAのソースコードで指定した場合にできるという意味であり、ストラテジーテスター側で操作ができるわけではありません。
この記事では、複数銘柄・複数時間足でバックテストする方法について紹介します。
複数銘柄・複数時間足はソースコードで指定
通常EAを作る際には、ソースコードに「チャートの銘柄」や「チャートの時間足」を使用するという指定を入れます。バックテストの際は、この「チャートの銘柄」や「チャートの時間足」を、設定タブで指定することでバックテストをしています。

しかし、その部分をソースコード上で、例えば「EURUSDとGBPUSD」「1時間足と4時間足」などと明確に指定すれば、ストラテジーテスターで選択した設定よりも優先されます。
そのため、ソースコード上で複数銘柄を指定すれば複数銘柄のバックテストができ、複数時間足を指定すれば複数時間足のバックテストができるという仕組みです。
例えば、ストラテジーテスターで「USDJPY」を選択してバックテストしたとしても、ソースコード上で売買通貨ペアがEURUSDとGBPUSDの2種類に指定されていたとしたら、トレードするのはこの2通貨ペアのみとなります。
ソースコードを作る際に指定することなので、他人が作ったEAを単に使うだけの場合は、関係ないということですね。
すべての[気配値表示]銘柄とは?
先ほど説明したように、複数銘柄・複数時間足は基本的にソースコードの調整になるのですが、それでは、MT5のバックテストの設定画面で銘柄名として選択できる「すべての[気配値表示]銘柄」というのはなんなのでしょうか?

これは、「同じロジックを使って複数銘柄でバックテストした際に、どの銘柄の成績が一番いいか」を確認できる機能になるので、ジャンルとしては最適化の機能です。
しかし、通常の最適化のようにパラメータを変更することはできず、固定のパラメータで複数銘柄のバックテストを行います。結果は、通常の最適化と同様に「オプティマイズ」タブに表示されます。

ある銘柄用のEAに他に通用する銘柄がないか探すときに便利な機能ですね。